物理学とは

物理学とは、物質の性質や振る舞い、物質の間にはたらく作用、またそれらを司る普遍的な法則や原理を観察事実にもとづいて、直観的かつ論理的に探求する学問分野です。物質をできるだけ単純な要素に分割し、それらの間にはたらく作用をいくつかの法則にもとづいてモデル化することによって、素粒子から宇宙まで、あらゆるスケールの自然現象を統一的に説明します。これらの法則は日常使う言葉だけでなく、数式やグラフなどを使って記述されるため、実験や観測によってモデルの正しさを定量的に評価することができます。

高校の「物理」では、物体の運動や物体間にはたらく力を説明する力学、物質の熱や圧力を説明する熱力学や気体分子運動論、波の性質を説明する波動、電気や磁気を説明する電磁気学、原子の世界を説明する原子物理を学びます。

理学科物理学コースでは、これら高校で学んだ「物理」を微分積分やベクトルの概念を使って体系化し、気体分子運動論を発展させた統計力学、ミクロの世界の力学である量子力学、光速に近い運動を記述する相対論、素粒子間の相互作用を記述する素粒子物理学、宇宙の性質を探求する宇宙物理学など19世紀から20世紀にかけて発展を遂げた現代物理学を学びます。さらに宇宙、素粒子、物性の各分野で21世紀以後も発展し続けている最新の物理学について学びます。