卒業生の声
卒業生・修了生はこんなところで活躍しています
自信と誇りをもって社会を支える
物性理論の研究を行っています。主にコンピュータによるシミュレーションを駆使したアプローチを専門としており、最近は強く相互作用し合う電子がたくさん集まった系の性質を効率よく計算する手法の開発を行っています。物理学コースで学ぶことができる、立場や見方を変えても変わることのないものの本質を追い求める姿勢は、物理学分野以外のさまざまな問題を考える上でも大切です。なぜなら、日常の些細なことから社会一般の事柄まで、その思考プロセスの適用範囲は非常に広いからです。後輩に伝えたいのは、自分が所属している学部・学科で学ぶことができる学問分野の”姿勢”を意識して勉強してほしいということです。一つの学問分野における、物事の捉え方や問題解決の際の基本的な姿勢を身につけられれば、将来どのような課題に取り組む際にも強力な武器になります。恩師である物理学コースの先生方のように、世界に通用するような研究実績を数多く出すことが今後の目標です。
京都大学基礎物理学研究所(Yukawa Institute for Theoretical Physics)
M.Rさん
2014年3月卒業
理学科物理学コースのある近畿大学東大阪キャンパスは、ものづくりが盛んな東大阪の街の近くにあります。私は在学中からものづくりに関わる仕事に就きたいと考え、所属していた研究室の教授に相談して知ったのが株式会社カツロンでした。入社した会社は押出成形、異形押出、プラスチックなどの成形技術をいかした樹脂素材応用製品のメーカーで、新製品の図面作成や試作品の開発などに携わっています。設計・試作から量産化されるまで、すべてを担当した製品が世の中に流通したときが、この仕事で最もやりがいを感じる瞬間です。
株式会社カツロン
R.Nさん
2011年3月卒業
私は今、次世代型ETCと呼ばれるDSRC(専用狭域通信)システムの開発に携わっています。その中で初めて携わったものが、DSRC車載器を試験する装置の開発でした。試験するための装置を作成する、という事は非常に難しいことです。しかし、何度も試行錯誤をして結果を導いていくことは、授業で数式を解いていくことに似ています。そして、自分の力で答えを導き出せたときの喜びは何事にも変え難いものです。皆さんも何かひとつ、問題を解決してみてください。
三菱スペース・ソフトウエア株式会社
H.Oさん
2008年3月卒業
在学中は、研究室で量子コンピューティングを学んでいました。卒業後、イタリアのラクイラ大学、そしてドイツのユーリッヒ研究所で物理学のエキスパートたちとともに研究に没頭し、帰国後は大阪大学大学院で、計算物理という分野で「マテリアルデザイン」と呼ばれる未知の物質を設計するシミュレーション研究を行いながら教鞭をとっています。大学の研究室では、レアアースのマテリアルデザインを依頼されるなど民間企業との交流もあり、専門分野で社会に役立つ研究者であり続けたいと思っています。
大阪大学ナノサイエンスデザイン 教育研究センター、特任准教授(常勤)
福島 鉄也さん
理学科物理学コース 2003年3月卒業