SEMINAR

極低温冷却原子気体における非平衡ダイナミクス ~ 乱流と秩序化過程について ~

講演日:2017.02.16 (Thu)

講演者

東京大学 理学系研究科 藤本和也 氏

講演内容

近年、極低温冷却原子気体の非平衡ダイナミクスが活発に研究されている。
これは、この系が外部環境から隔絶されているため 、孤立量子系の非平衡
ダイナミクスを研究する上で非常に優れた系となっているからである。
実際、前期熱平衡化、非熱的固定点、 動的相転移などが実験・理論の両面から
調べられている。
本講演では、私が現在まで研究してきた極低温冷却原子気体における「乱流」と
「秩序化過程」に関する研究を紹介する。
1日目は乱流の講演を行う。初めに古典流体における乱流の基礎を解説し、
冷却原子気体における乱流研究の現状を示す。その後、私が行った冷却原子気体に
おける弱波動乱流の研究を紹介する。
2日目は秩序化過程の講演を行う。まず、本研究で用いる Truncated Wigner近似
(TWA)の基礎を解説し、厳密対角化との比較を通してTWAの妥当性を議論する。
その後、TWAを用いた秩序化過程の研究結果を紹介する。

問い合わせは松居(matsui@phys.kindai.ac.jp)まで

開始時間及び場所

09:00-12:00
31号館3階資料室