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近畿大学理工学部理学科物理学コース 高エネルギー天体物理学研究室

修士論文

年度 氏名 論文題目・概要
2023 青木 悠馬 XRISM搭載CCD検出器におけるイベントパターンの違いによる波高値差の原因究明とその補正
2023 小沼 将天 X線天文衛星すざくによる超新星残骸 3C 400.2のプラズマ状態とX線未同定天体 Suzaku J1937.4+1718 の調査
2023 河邉 圭寿 ISS曝露部搭載の超高層大気観測用X線カメラの地上試験システムの構築
2023 森川 朋美 超新星残骸における低エネルギー宇宙線起源の中性鉄輝線の探査

卒業論文

年度 氏名 論文題目・概要
2023 福田 開大
2023 木山 穂乃香
2023 小川 慧斗
2023 桒野 慧
2022 牧野 耕輔 「すざく」衛星による銀河系の中心領域における鉄輝線のドップラー偏移の調査
銀河系の中心領域には、拡がったX線放射が存在している。その起源が、X線を放射する星の集まりか、拡がったプラズマなのかは決着がつい ていない。拡がったX線放射には、鉄の特性X線が付随している。もし星の集まりが起源ならば、鉄の特性X線のドップラー速度は銀河の回転曲線と一致すると考えられる。そこで「すざく」衛星のデータを用いて、銀河系の中心領域で鉄の特性X線のドップラー偏移とその銀経分布を 測定した。
2022 岸本 拓海 ISS上での大気X線観測へ向けたSOIピクセル検出器の開発と軌道上バックグラウ ンドの推定
我々は、国際宇宙ステーション(以降 ISS)の曝露部にSOI ピクセル検出器「XRPIX」を取り付け、地球超高層大気を観測するプロジェクトを計画している。本研究では、ISS軌道上の非X線バックグラウンドを推定した。またノイズ軽減の観点で、バックバイアスおよび露光時間によってXRPIXの1ピクセルイベントの割合がどのように変化するかを調査した。
2022 出口 奈侑 X 線天文衛星すざくによる超新星残骸 Kes 75 における鉄の特性 X 線の調査
Kes 75は、Chandra 衛星による先行研究で電子温度が1–2 keV のプラズマが見つかっているが、著者によって鉄の特性X線の有無に違いが あった。本研究ではすざく衛星を用いて Kes 75の鉄の特性X線を調査した結果、有意な鉄の特性 X 線は検出されず、上限のみ測定した。また0.6–9.0 keV のスペクトルは、低温の電離平衡プラズマと高温の電離優勢プラズマで説明できた。
2022 伊藤 耶馬斗 X線分光撮像衛星XRISM搭載CCDカメラXtendの環境試験におけるペデスタルの調査と撮像モード間のX線フラックスの比較
本研究では、XRISM衛星の環境試験で取得したCCDデータのペデスタルを解析し、試験によってCCDに問題が生じていないことを確認した。さらに、異なる撮像モード間でX線フラックスの測定に矛盾がないか調査し、露光時間の長い撮像モードで X 線カウントレートが低くなることを見出した。その原因を検証する ためシミュレーションを行なった。
2022 老田 凱 次世代 X 線天文衛星用SOIピクセル検出器の実験システムにおけるノイズカットトラ ンスの導入
我々は、SOI ピクセル検出器「XRPIX」の開発を行っている。研究室の実験システムでは、同じ温度や駆動電圧でも、日によってペデスタルの幅 が変動する問題が起きていた。我々はその原因が電源ラインから混入するノイズの影響であると考え、実験システムにノイズカットトランスを導 入した。
2021 河邉 圭寿 次世代X線天文衛星用SOIピクセル検出器の動作条件の最適化
次世代X線天文衛星用 SOI (Silicon-On-Insulator) ピクセル検出器「XRPIX8」では、X 線光子の入射で生成されるアナログ信号が前段アンプを経て、ADCでデジタル信号へと変換される。私は、前段アンプとADCの出力オフセット電圧を調整し、エネルギー分解能が最も良くなる条件を調査した。
2021 毒島 雄一郎 次世代X線天文衛星用SOIピクセル検出器の実験システムの構築及び素子の不具合について
我々はX線ピクセル検出器「XRPIX」の開発を行っている。近畿大学で「XRPIX」の評価実験 を行うため、我々は実験システムを構築した。本研究では、構築した評価システムの概要を報告する。また、評価実験中「XRPIX」 に起きた不具合とその原因調査の結果及び対策案について報告する。
2021 青木 悠馬 X線分光撮像衛星XRISM搭載CCD素子におけるGoffsetのシミュレーション
XRISM用X線CCDでは、1 ピクセルイベントに比べ、複数ピクセルにまたがったイベントの方が波高値が高くなる現象 (Goffset)があり、低エネルギー側ほど波高値の差は大きくなる。ノイズが Goffset に影響を与えているという仮説のもと、我々はシミュレーションを用いてノイズとGoffset の関係を調査した。
2021 神農 夕奈 X線天文衛星すざくによる超新星残骸3C 396からの鉄輝線の発見
本研究では、X線天文衛星すざくを用いて超新星残骸 (SNR) 3C 396からの鉄輝線を測定し、SNRの高温プラズマ由来と考えられるHe状鉄イオンからの鉄輝線を発見した。またSNRの高温プラズマは2温度で説明できることがわかった。それぞれ星間物質と爆発噴出物に由来すると考えられる。
2021 森川 朋美 超新星残骸における低エネルギー宇宙線起源の中性鉄輝線の探査
低エネルギー宇宙線は太陽磁場の影響を受けるので太陽系内での直接観測は困難である。星間物質中の鉄原子が低エネルギー宇宙線によって電離されて放射する中性鉄輝線は、低エネルギー宇宙線の新たな観測方法である。私はX線天文衛星すざくを用いて、4つの超新星残骸で中性鉄輝線を探査した。
2021 釜谷 智哉 X線分光撮像衛星XRISM搭載CCD検出器における撮像モードごとの性能評価
我々は、2022年度打ち上げ予定のX線天文衛星XRISM搭載 CCD 検出器の開発を行っている。私は、筑波宇宙センターの地上試験で取得した衛星搭載品のデータを用いて2 つの撮像モード、すなわち、全領域を読みだすnormal modeと1/8 領域のみを高速で読み出す1/8 window modeの性能を評価した。
2021 八橋 佑樹 次世代X線天文衛星用SOIピクセル検出器におけるイベントパターンを用いた電子雲半径の推定
検出器にX線が入射すると光電吸収によっ て電子の塊 (電子雲) が生成される。電子雲半径は各イベントパターンのカウント数の比 (イベント比) に影響を与える。そこで私はX線イベントを再現するシミュレーターを作成し、実験とシミュレーションそれぞれのイベント比を比較することで電子雲半径を推定した。
2021 小沼 将天 X線天文衛星すざくによる超新星残骸3C 400.2のプラズマ状態の調査
超新星残骸3C 400.2は、先行研究によって再結合優勢プラズマの存在が指摘されているが、測定されたプラズマの物理パラメータは、著者によって大きな相違があった。本研究ではすざく衛星のデータを用いて、バックグラウンドを注意深く評価した上で、3C 400.2のプラズマ状態を調査した。