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(3.24) |
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(3.25) |
各項の意味を考えてみよう。静電界のエネルギー密度は
で、静磁場のエネルギー密度は
(式3.14参照)で表された。
これらの式が時間変動する電界、磁場にも適用できると考えると、
は
電界と磁場、
すなわち電磁場のエネルギー密度を表していることになる。
右辺の
は単位体積中の荷電粒子が電界から受ける単位時間当た
りの仕事である。ローレンツ力は荷電粒子の運動方向と垂直に作用するので、磁
場は荷電粒子に仕事をしないことを考えると、右辺は単位体積中の荷電粒子が電
磁場から受ける単位時間当たりの仕事になる。電磁場から考えるとそれだけのエ
ネルギーが電磁場から、なくなっていくことを示している。
の意味を考えるに当たって、式3.30と式3.27の
類似性に注目しよう。式3.30の
と式3.27と
が対応している。そのように考えると、
は電磁場のエ
ネルギーの流れに相当することがわかる。この式を導きだした人の名前をとって、
このベクトルはポインティング・ベクトル(Poynting vector)と呼ばれて
いる3.1。