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: ベクトル・ポテンシャル : ベクトル・ポテンシャル : 静電ポテンシャルとベクトル・ポテンシャル   目次

ベクトル・ポテンシャルの任意性

静電場 $\vec{E}(\vec{r})$を表す 静電ポテンシャル$\phi(\vec{r})$に定数$c$を加えて、新しい静電ポテンシャル $\phi'(\vec{r})=\phi(\vec{r})+c$を作っても、元と同じ静電場 $\vec{E}(\vec{r})$を表すことができる。

同様のことがベクトル・ポテンシャル の場合にもある。すなわち、任意のスカラー関数$\chi(\vec{r})$に対して $ \vec{\nabla}\times (\vec{\nabla}\chi(\vec{r}))=0$ であるから2.5

$\displaystyle \vec{A'} = \vec{A} + \vec{\nabla}\chi(\vec{r})$     (2.82)

は、$\vec{A}$と同じ磁場を作る。このようなベクトル・ポテンシャルの任意性 のおかげで最も便利なベクトル・ポテンシャルを用いることが許される。



Administrator 平成25年7月6日