まず、オームの法則について復習しよう。
針金の両端に一定の電圧(単位はV)を与えると
定常電流(単位はA)が得られる。この定常電流は電圧に比例する。
この事実をオームの法則と呼び、
この時の比例定数を抵抗と言う。記号としてはを
通常用いる。すなわち、
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ここで、、 と考えれば、 抵抗は電流を入力して電圧を出力する線形時不変システムと 考えることができるのは明らかであろう。
もう少し複雑な例として、電源、抵抗、コンデンサーが
直列につながった回路を考えよう。抵抗の両端の電圧を
出力と考える。一方入力はある時刻に
おける電池の電圧である。また、システムの状態を
表すのはコンデンサーの電圧である。
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(7.11) |
(7.12) |
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電源(入力)の直列接続は新しい一つの電源と考えることができるから、 入力と出力の線形性は 明らかである。一方、時不変性は物理法則における時間原点の任意性から明らか である。