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: 問題 : 交流回路における コイルとコンデンサー : 強制振動の解   目次

複素インピーダンスの意味づけ

セクション6.1で議論したように、コイルやコンデンサーに 関する微分方程式によって、各素子について入力(電流$j(t)$)と 出力(電圧$v(t)$)が関連づけることができる。すなわち、 各素子は入力と出力を結ぶダイナミクスとして表現されている。 一方、回路網の観点からは$j(t)$$v(t)$は流れ変数と圧変数に対応してお り、流れ変数と圧変数の関係が $v(t) = Z(\omega)j(t)$によって決定されてい ると考えることができる。セクション6.1での議論により であることが分る6.4。セクショ ン6.1では、これらを複素インピーダンスと呼んでいた。

5章では、直流回路網6.5を考察した。しかしながら、キルヒホッフの法則や 鳳-テブナンの定理などは、一般に圧変数、流れ変数が定義され各枝毎にそれら の関係が定義されていれば、成立するものである。従って、 第5章で行った議論は抵抗を複素インピーダンスに置き換 えることによって、そのまま交流回路に適用することができる。



Administrator 平成25年1月3日