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: 問題3.4.1 : 静電界の境界条件 : 電界の境界条件   目次

電束密度の境界条件

電束密度に関する境界条件を考えるために、図3.16のように境界上の点 $\vec{r}_1$をとる。
図 3.16: 電束密度の境界条件
\includegraphics[width=7cm]{f9-7.eps}

その点を含む境界面にまたがった円筒を考えて、 式3.40aの積分形 $\int_S \vec{D}\cdot d\vec{S}=\int_V \rho dV$ を適用する。ここで境界面上に真電荷はないとすれば、右辺はゼロである。 円筒の高さを十分小さくすれば、側面を通過する電束はゼロに近づ けることができる。従って、物質1側の上底$S_1$を通過する電束密度と物質2 側の下底$S_2$を通過する電束密度だけを考えれば良い。それぞれは、

\begin{eqnarray*}
\int_{S_1} \vec{D}\cdot d\vec{S}
&=& \{\vec{D}_1 \cdot \vec{...
...ec{D}\cdot d\vec{S}
&=& -\{ \vec{D}_2 \cdot \vec{n} \}\Delta S
\end{eqnarray*}

となる。この和がゼロになるのだから、

\begin{eqnarray*}
\{\vec{D}_1 \cdot \vec{n} - \vec{D}_2 \cdot \vec{n} \}\Delta S =0
\end{eqnarray*}

である。従って、
$\displaystyle \vec{D}_1 \cdot \vec{n} = \vec{D}_2 \cdot \vec{n}$     (3.36)

の関係が成り立たないといけない。



Administrator 平成25年7月6日