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: 演算回路 : オペアンプ : 増幅回路   目次

オペアンプの伝達関数

オペアンプによる増幅回路は出力の一部を入力に戻す典型的な帰還回路である。
図 10.7: 帰還回路
\includegraphics[width=4cm]{opamp_5.eps}
ここでは、このような帰還回路の伝達関数について考察しよう。$V_i$はアンプ そのものの入力であり、$H$は帰還回路の減衰率で$0<H<1$である。$\oplus$の下 の$-$の記号は下からくる信号の符号を反転して加算を行なうことを示している。

\begin{eqnarray*}
V_{\rm O} &=& A V_i \\
V_i &=& V_{\rm I} - H V_{\rm O}
\end{eqnarray*}

から$V_i$を消去すると、回路全体の伝達関数$G$$A \gg 1$なので、

\begin{eqnarray*}
G = \frac{V_{\rm O}}{V_{\rm I}} = \frac{A}{1+AH} \approx \frac{1}{H}
\end{eqnarray*}

となり、回路の増幅率は$1/H$倍になる。増幅率Aに依存せず、回路全体の増幅率 が決まることが重要である。



Administrator 平成25年1月3日